読みやすい文章を書くには、文法規則を守ることはもちろん、単語が与えるリズム感や、語彙の選択などさまざまな要素に気を付ける必要があります。
私はWebライターとして3年間、色々な企業でヘルプページやニュースサイト、オウンドメディアの記事作成を行ってきました。
初心者の頃は今思い出すのすら恥ずかしい酷い文章ばかり書いていましたが、現在は色々な発注者様から「〇〇さんの書く記事はわかりやすい!」という評価をいただけており、Webライターとしては読みやすい文章を書けているつもりです。
本記事では、これまで私がさまざまな企業の編集者様からいただいたフィードバックや、Webライティングを行ってきた経験を参考に、「読みやすい文章を書くためのテクニック」を紹介します。
コンテンツ
書き方のテクニック
この項目では、読みやすい文章を書くためのテクニックを紹介します。
文章を長くしすぎない
さまざまな本や記事でも散々言われていることですが、読みやすい文章を書く上で「文章を長くしすぎない」というのは非常に重要です。
文章を長くすると、主語・述語といった単語同士の関係性が掴みづらくなり、読者は意味を確認するために同じ文章を頭から読み直すハメになります。
文章を簡潔にまとめるためには、
- 「句読点(、)」をなるべく減らす
- 意味の区切りがつく所で「読点(。)」を置く
- 一つの文章に情報を入れすぎない
といった工夫が考えられます。
語尾にバリエーションを
語尾がいつも同じだとリズム感に欠け、読み手にストレスを与えがちです。
Webライティングでは基本的に「ですます調」を使いますが、語尾が「〜です」または「〜ます」のどちらかに偏らないように気をつける必要があります。
ですます調の語尾は、他にも「〜なのです」「〜でしょう」等がありますが、発注者によっては上記のような語り口調を嫌う場合もあるので注意が必要です。
必要に応じて、納品先のレギュレーション等を確認しておきましょう。
1~3行につき改行
適度に改行を挟むことで文章のあいだに余白が生まれ、読みやすくなります。
とりわけウェブ媒体では、スマートフォンを使って訪問するユーザーが多い傾向にあるため、スマートフォンユーザーを意識して改行を置くと良いです。
フォントのサイズにもよりますが、パソコンで1~3行程度書いたあとに改行すると、スマートフォンで見たときに綺麗です。
漢字・カタカナを多様しすぎない
ウェブメディアには、パソコンやタブレットに比べ、スマートフォンを使ってアクセスするユーザーが多い傾向にあります。ユーザビリティを向上させるためには、スマートフォンユーザーを意識したレイアウトの改善が必要です。
このようにカタカナで埋め尽くされた文章や、漢字ばかりが用いられている文章は読者に「取っつきにくい」といった印象を与え、読み飛ばしやページの離脱につながってしまいます。
漢字やカタカナの量を減らすには、一部の漢字をひらがなに直す(例:繋がる→つながる)、言い換える(例:ユーザー→利用者)といった方法があります。
同じ文章内の漢字・カタカナ・ひらがなのバランスを参考に調節してみると、納まりが良いです。
「こと」の用法に気を付ける
「〜することができる」のように、可能・不可能を表す場合の「こと」を省くと、文章がよりシンプルにまとまります。
- 私はドイツ語を話すことができます。
- 私はドイツ語を話せます。
1番目も文法的には間違ってはいないと思いますが、「話せます」とすると文章が冗長になりにくく、すっきりとした文になります。
読み手を惑わせない工夫を
少し精神論的な話になります。
これは出版業界で働いていた上司から教えてもらった考え方なのですが、読みやすい文章を書く上では「読み手を惑わせない」という概念が重要です。
例えば、専門用語や「より」「から」といった複数の意味に取れる言葉が多用されている文章は、読み手を「これはどういう意味なんだろう?」「この『より』は比較の意味かな、起点の意味かな」といった具合に迷わせてしまい、ストレスにつながります。
SEO記事やニュース記事など、Webライターが書く記事の多くは「情報を正確に伝える」という役割を持っていますので、読み手をなるべく惑わせないことを意識した記事作成を行うと読みやすさがさらに向上されるでしょう。
まとめ
ウェブライターが読みやすい文章を書くには、「文章を長くしすぎない」「語尾にバリエーションをつける」といった基本的な点のほか、スマホ表示にあわせて1-3行で改行するなど、ウェブ媒体にあわせた読みやすさも意識する必要があります。
小説と異なり、ウェブ記事では表現力といった点で長けている文章だけではなく、分かりやすさや正確性、読みやすさに優れている文章の方が評価されやすい傾向にあります。
読みやすい・分かりやすい文章は練習次第で伸びるものなので、今回紹介したコツを参考に、記事の作成数を増やしてみると改善が肌で感じられるかもしれません。
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