ことばと語学

カナダ・ケベック州のスラング「タバルナック(tabarnak)」とは

こんにちは、フランス語をかじっている社会人・佐藤です。

今回はカナダ・ケベック州のスラングワード「タバルナック(tabarnak)」について調べてみました。

タバルナック(tabarnak)とは

ここにボックスタイトルを入力
  1. 「クソという意味のスラング
  2. カナダ・ケベック州でのみ使われる
  3. “tabernacle” …「聖櫃…聖体(パン)を入れる箱」に語源

“tabarnak”はカナダ・ケベック州で使われるスラングワードで、何か嫌なことがあったとき等に「クソッ!」という意味で使われるようです。

発音はこちら

ただしこれはケベコワ独特の表現で、フランスでは通じません。

(フランス人は似たようなシチュエーションのときに、よく”Putain(ピューターン)”等と言います)。

語源について

さてこの言葉について調べてみたところ、”tabarnak”という言葉はカトリック教会で使われる「聖櫃(せいひつ)」という道具のことを指す“le tabernacle”に由来するそう。

補足

聖櫃とはカトリック教会などで用いられる道具のことで、「キリストの体の一部」と考えられているパンを入れておく容器・箱のことを指します。

語源

でも、なぜ「聖櫃」を指す言葉からスラングワードが生まれたのでしょうか。

アメリカのQ&Aプラットフォーム”Quora”にも、「なぜケベックのフランス語では”tabarnak”が罵り言葉なのか?」という内容の質問が投稿されていました。

トップ回答を参考にしてみると、こんな説明が。

聖櫃に納められる聖体は、キリストの体の一部とみなされています。

そのため、聖櫃そのものも非常に神聖な物体として考えられているのです。

その聖櫃の名前を発するということはつまり「神の名前をみだりに唱える」という行為と同等であり、罵り言葉としても受け止められます。

(参考:Elisabeth Khan’s answer to Why is “Tabarnak” a swear word in Quebecois French?“, Quora, accessed on May 14, 2019.

貧しい知識ながら少しだけ補足しますと、旧約聖書には「モーセの十戒」という「キリスト教のきまりごと」のような指針が記されています。

この十戒の一つに「神の名前をみだりに唱えるな」ということが書かれているのです。

十戒
  1. わたしのほかに神があってはならない。
  2. あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。
  3. 主の日を心にとどめ、これを聖とせよ。
  4. あなたの父母を敬え。(…)

(引用:ウィキペディア「モーセの十戒」、2019年5月19日アクセス)

なのでこちらの回答に記されている「神の名前をみだりに唱える…」という部分も、この十戒に記されている2番目「あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。」という部分を指しているのものだと思われます。

まとめ

今回は、カナダ・ケベック州のスラングワード「タバルナック(tabarnak)」についてでした。

佐藤もケベックに訪れたわけではないので実際の使われ方についてはあまりコメントできませんが、少なくとも

  • カトリック教会の用語”tabernacle”から変化した言葉
  • 宗教的な文脈から生まれたスラング

という、ケベックとカトリック教会との宗教・文化的な背景が関連しているという様子は伺えました。

ケベックはもともとフランス人が入植していた土地なので、カトリック教会の文化からの影響も強く受けていたんですね。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

本ブログ「メリメロ」では、こうした雑学知識やらフランス語の映画についてなど、語学・異文化関連トピックを中心に勢い任せかつ自由気ままに書いています。

まだお時間のある方は本ブログ、「メリメロ」の他記事でも読みながらどうぞゆっくりしていって下さいね!!

ABOUT ME
佐藤ユカ
立教大学卒の派遣社員。北海道出身です。 20代のライフスタイル全般に関する記事を投稿しています。
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。