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はじめて聖書を読む方にオススメしたい「旧約聖書入門」【書籍】

こんにちは!

突然ですが「聖書を読んでみたい」と思ったことはありませんか?

 

数々の映画や作品に引用され、国境・言語を超えて2000年以上読まれてきた書物。

そんな聖書に、ロマンを感じる方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、いざ本を開いてみるとチンプンカンプンな箇所が多すぎますよね

 

  • 登場人物多すぎ
  • 話の意味がつかめない
  • 厚すぎて挫折しそう

 

このような理由で、読了前に諦めてしまったことはありませんでしょうか。

 

私はノアの箱舟あたりで挫折した覚えがあります(泣)

 

今回はそんな人に是非ともおすすめしたい本、三浦綾子の「旧約聖書入門」(1984年)についての話です。

 

この本はもともとキリスト教信者ではなかった著者によって書かれているため、聖書と馴染み浅い入門者の立場に寄り添った解説が特徴。

文化・時代背景が分かりにくいあの旧約聖書を、日常の例え話を持ち出すなどして分かりやすく伝えており、読んでて全然飽きませんよ!

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三浦綾子「旧約聖書入門」(1984年)の概要

まずは本書の構成と、著者について紹介してみたいと思います。

この本は全298ページ、16章立てです。

 

 

本書では旧約聖書の内容を一から十まで網羅しているわけではなく、「初心者でも取っつきやすい章」のみに絞って解説されています。

特に冒頭のアダムとイブノアの箱舟の話は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

 

とはいえ「聖書を自力で読もう」と思うと、なかなか話の流れが掴みにくい所も多く難しいですよね。

著者の三浦綾子自身、はしがきにこんな言葉を残しています。

 

「とはいえ、教典は教典である。

どうしても自分一人ではわからないところがある。

また、興味本位に読みすごすだけでは、何にもならない」

(三浦綾子『旧約聖書入門』Kindleの位置40-41)

 

「どうしても自分一人ではわからないところがある」

 

この言葉からも、私たちの世界と文化や時代背景が大きく異なる聖書を読み解くにあたり、解説書は持っておくに越したことないと言えるのではないでしょうか。

 

「入門者に寄り添った解説」が分かりやすい

本書をおすすめする理由として触れておきたいのは、著者自身も元々クリスチャンではなかったということ。

 

「わたし自身、聖書を読みはじめたころ、大きな誤解をもっていた。

旧約聖書とは、現代の協会ではすでに使われなくなった古い経典のことかと、大まじめに思っていたのである。」

(三浦綾子「旧約聖書入門」、Kindleの位置25-27)

 

著者も元々は私たちと同じ、キリスト教に馴染みが浅い側にいたのです。

そのため、まえがきにも「親しみやすい手引書を書こうと思い立った」というねらいが明らかにされており、その言葉通りの内容になっています。

 

「前述のとおり、わたし自身の経験を考えても、それが痛感されるので、

わたしは親しみやすい手引書を書こうと思い立った。」

(三浦綾子「旧約聖書入門」、Kindleの位置25-27)

 

著者について

ところでこの本を書いた三浦綾子とは、どんな人物だったのでしょう。

 

三浦綾子とは、1922年に生まれ1999年に亡くなった北海道・旭川市出身の作家です。

17歳より小学校教師として働き、戦後に退職。

その後結核に罹り13年もの闘病生活を送りました。

しかし闘病中に出会った人物の影響でキリスト教にめざめ、その後作家デビュー。

クリスチャンとなった著者は、1952年に洗礼を受けました。

 

闘病中に出会い、恋人でもあった彼とキリスト教の出会いに関するエピソードは、度々この「旧約聖書入門」「新約聖書入門」でも触れられており、自伝「道ありき」ではさらに詳しく書かれています。

 

この他に三浦綾子が残した作品には、原罪をテーマにした長編小説「氷点」などがあります。

 

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「旧約聖書入門」のポイント

「旧約聖書入門」を読んでいる発見した、本書の特徴について紹介します。

 

聖書のポイントが「日常レベルの話」に落とし込まれている

聖書の設定や内容を解説するにあたって、たびたび例え話が用いられるのですが…

 

その内容が

  • 著者とその周囲の人々とのエピソード
  • 当時の時事ネタ
  • 日常で見かけるシーン

など、どんな人でもかんたんに想像できるモノばかりなのです。

 

予備知識も何もない素人が聖書をひとりで読みはじめると、難しく行き詰まいがち。

ところが、本解説書ではこうしたイメージしやすい「例え話」が理解を助けてくれるので、「この本は誰でも読みやすいな」と感じました。

 

例えば、「五 バベルの塔」。

この箇所を非常に雑にまとめてしまうと、天に届くくらい高い塔を建てようとしたら失敗した話なんですけども、著者はこの箇所の解説で東京・大阪など、日本の都市の姿について触れています。

 

 

「東京や大阪に行くと、わたしは大都会の姿に、やはり一つの間のぬけたものを感ずる。

いつか、何かに書いたことがあるが、なぜ、人間はあんなに無理に一つ所に集まるのだろう。

そして、太陽の光を浴びる権利や、黒土の上を歩く権利を奪われても、文句も言わず土の中の地下鉄や、道の上につくられた高速道路を走りまわっている。

これが本当の知恵の姿だとは、とても思えない。」

(三浦綾子『旧約聖書入門』、Kindleの位置957-960)

 

このように、聖書で説かれている内容を日常的な疑問などと紐づけて説明しているので、各章のテーマが非常に頭に入ってきやすいです。

 

登場人物の関係や、各話の背景解説がわかりやすい

また読んでいて一番ためになった部分は、聖書の登場人物の関係や各話の背景が記されていること。

 

例えばルツ記は、

 

「さばきづかさが世を治めているころ」(ルツ記1:1)

 

という一文から始まるこの話ですが…

こんなこと言われても「いつだよソレ」って感じですよね。

 

他にも聖書には、

  • ユダのベツレヘム
  • モアブ

やら日本人に馴染みのない地名が現れたり、兄弟関係などが複雑な場合も多く、気をつけて読んだつもりでも登場人物の相関性が分かりづらいです。

 

本書ではそのような前提の部分も各話ごとに整理してくれるので、物語の大筋がスッと頭に入ってくるんですよね。

ベストセラー小説「氷点」の著者が解説している本なので、教典を解説されている、というよりはまるで一つのドラマを聞かされているかのような感覚でスルスル読めてしまいます。

 

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まとめ

今回は、普段の三浦綾子の「旧約聖書入門」についてでした。

私はクリスチャンではありませんが、せっかく母校がプロテスタント系なのでこの機会にキリスト教について知るのもいいかなぁ、と思い聖書を手に取りました。

しかし聖書を読んでみたものの、内容がよく分からなすぎて挫折。

そんな中本書を見つけ、開いてみたところ面白すぎて2日で読了しちゃいました。

聖書、ならびにキリスト教の予備知識がゼロでも楽しく読めるようになっているので、今こちらを訪ねてくださった「聖書を読んだけど挫折した」「飽きてしまった」という人にこそぜひ読んでもらいたい一冊です。

 

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ABOUT ME
佐藤ユカ
立教大学卒の派遣社員。北海道出身です。 20代のライフスタイル全般に関する記事を投稿しています。
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